
最近、テレビの情報・健康番組などで、
特集が組まれるほど、美容や健康に良いということで、
人気を集めているのがココナッツオイルです。
お肌がキレイになる、優れたダイエット効果などで
女性を中心に、食生活へ取り入れている人が増えています。
いろいろな効果が謳われていますが、
その中でも、認知症、特に、アルツハイマー型認知症の
予防や改善に、
ココナッツオイルの成分が、どのように
働いているのかが気になるところです。
アルツハイマーの有効な治療薬については
欧米諸国では、臨床実験で、いい結果がでているものも
あるようですが、
できれば、薬を使わないで、副作用のない
食べ物で、対処していきたいものです。
そんななかで、期待される食品が、ココナッツオイルです。
アルツハイマーにココナッツオイルが効果的ということが
話題を集めるキッカケになったのが、
アメリカで2011年に発売された
メアリー・T・ニューポートさんという女性医師が
書いた一冊の本。
「アルツハイマー病が劇的に改善した!」です。
認知症の夫の治療方法を探す中で、
ココナッツなどに含まれる中鎖脂肪酸の臨床試験を発見し、
ココナッツオイルを夫の食事に加えると
症状が劇的に改善してきたというものです。
若年性アルツハイマー病を発症した夫に食べさせたところ、4時間後の認知機能検査で改善が見られた。やがて会話能力が向上するなど、夫の認知障害の進行を食い止めることができたという。出典:産経新聞
短時間で、症状の改善が見られたのが凄いですね。
アルツハイマー病は、脳の中にアミロイドβタンパクが
蓄積されて神経細胞が変性し、
エネルギー源(ブドウ糖)をうまく使えなくなることが原因で、
認知障害が起こる病気、
ケトン体がブドウ糖の代わりに脳の栄養源になってくれる
物質だということが分かってきています。
ココナッツオイルには、ケトン体をつくる中鎖脂肪酸が
60パーセントも含まれていて、肝臓で分解されたものが
脳を動かすエネルギー源として働きます。
現代栄養学では、ケトン体は、悪役とされていました。
糖尿病が進行すると血液中のケトン体が増えて
ケトアシドーシスという病的状態になるので、
よくないと思い込まれていました。
しかし、糖質を制限した状態でもケトン体は
血中で6~7ミリモルまで正常範囲内で上がることがわかりました。
悪役では、なかったというわけです。
太古の、飢餓の時代では、人間の身体を守るため
エネルギー源として使っていたのが、ケトン体です。
糖尿病を防ぐ味方にもなるという。
ケトン体はブドウ糖の代わりになるため、
糖質を減らしてケトン体を利用するのが良い。
最近では、加齢だけでなく、糖質の過剰摂取、
高血糖や糖尿病、認知症の関係もわかってきています。
ココナッツオイルは、熱に強く、無味で甘い香りがします。
1日大さじ2杯までをコーヒーや紅茶に入れるといいという。
オイルだけとるとおなかが緩くなる場合があるので、
ミキサーで攪拌するといい。
料理に使うならカレースープに混ぜてもOK。
パンに塗るのはNG。炭水化物と一緒にとると
先にブドウ糖が使われて効果が期待できません。
人によっては、ケトン体の合成とは異なる。
持病があれば摂取前に医師に相談してからにしましょう。
アメリカの一部では、アルツハイマー病を
第三の糖尿病ということで、捉えている一派もあるようですが
あながち、的外れではないような感じがします。