
甲状線ホルモンの分泌量が減少し、
その働きが悪くなるのが甲状腺機能低下症です。
病気の進行が緩やかな為、気づいた時には
かなり悪くなっているということも多く体だけでなく
脳機能の低下も現れてくるので
気をつけなければいけない病気です。
胃腸の働き、肝機能の低下、動脈硬化、
脳への血流が不足することから、思考力や集中力が
悪くなるなどの症状が見られます。
体の動きも緩慢になり、やる気も出ないし
昼間、居眠りをしてしまうようにもなります。
甲状腺ホルモンが低下してくると
あきらかに生命力の低下が見られるわけですね。
甲状腺ホルモンの不足を薬で補うのが、
甲状腺機能低下症の治療になります。
その方法は、甲状腺ホルモン剤(内服薬)を使って
不足している甲状腺ホルモンを補っていくというものです。
3ヶ月ほどの時間をかけて徐々に、
正常レベルになるように戻していきます。
ヨードの摂り過ぎには注意が必要
甲状腺ホルモンの分泌に関係する
キーミネラルと言われているのがヨードです。
ヨードは、甲状腺ホルモンの原料になります。
細胞の代謝、成長に欠かせない栄養素で、
昆布やわかめ等の海藻類に多く含まれています。
海藻や海藻を食べた魚類を食べることで、
体内にヨードをとりこみ、甲状腺で甲状腺ホルモンを
つくる仕組みになっています。
海の幸を手に入れにくい地域では
ヨードが不足しやすく、甲状腺機能の低下が
多く見られていました。
その為、病気を防ぐことを目的に、
水道水や食塩にヨードを添加しいる国もあったそうです。
但し、いくら体に必要な栄養素といっても
ヨードを摂り過ぎてもよくありません。
甲状腺の機能が抑制され、甲状腺ホルモンの分泌量が
減少してしまう場合が出てきます。
乾燥昆布およそ16gの中には、ヨウ化カリウム丸1粒分の
ヨードが含まれています。
ヨウ化カリウム丸はバセドウ病などの治療時に、
甲状腺機能を抑えるために飲む薬です。
昆布のヨードは錠剤のヨードほど急速には吸収されませんが、
昆布、わかめなどの海藻類を日常的に食べていると、
ヨードの過剰摂取になってしまう事になるとか
気をつけなければいけないのが
ダイエットに良いということで海藻類を余計に
食べてしまう人です。
ちなみに、海藻類を昔ほど食べなくなったと
言われる日本人でも、1日に0.5mg~3mgは摂っています。
昆布1gには、1mgのヨードが含まれていて
ヨードの摂取量の上限は、大人で1日0.095mgと言われているので
目的をもって必要以上に摂ってしまうと
摂り過ぎになってしまうわけですね。
ヨードの過剰摂取が、甲状腺機能低下症となる
キッカケにならないように気をつけないといけません。
ヨードの摂取だけには限りませんが、
偏った栄養摂取は、体のどこかに不具合を生み出します。
大事なのは、やはりバランスになるわけですね。