
胆道にできるがんには、胆嚢がん、胆管がんがあります。
がんの中でも膵臓がんと同様に、早期発見されるのは難しく、
見つかった時には、既にかなり進行している
ということも多いがんです。
しかも、ココ数年、日本で広がっているということもあって
普段、脂っこい食事を摂っている人は、
特に気をつけたいがんになります。
胆嚢がんは胆嚢の壁があまり厚くないことから
発症するとリンパ管を中心に周囲の臓器への広がりが早く
進行がんに移行するスピードが他のがんよりも短いのが特徴の一つ。
その為、早期に発見できないと予後もよくありません。
女性に多くみられるがんで、増加傾向にあります。
また、胆嚢がんになった人の8~9割の人には胆石の存在が見られます。
胆嚢がんは初期症状がない為、早期に見つけるのは難しいがん。
胆石発作がキッカケで見つかったり、人間ドックなどの
画像診断で見つかるケースが多いがんです。
早期発見が難しいのは、胆嚢そのものが
他の消化器官と比べてみて、体の奥にある臓器である為、
内視鏡で見ることができない事や、
がんの確定をするには、一度胆嚢を
摘出するしかないとういことが関係しています。
唯一、目立った症状として見られるのが黄疸です。
黄疸症状が見られたときは、がんが胆管に浸潤していることが多く、
肝臓や大腸などに広がるケースも少なくありまぜん。
その他の変化、便が白っぽくなる、赤色の尿が出るなど。
胆嚢がんが進行している場合は、黄疸症状がなくても、
右上腹部の痛み、食欲不振、急激な体重の減少などが見られるので
こうした症状に気づいたら、自己判断しないで、
専門医の診断を仰ぎましょう。
胆嚢がんは、胆嚢の壁にとどまっている早期のケースなら
手術療法によって完治させることができます。
しかし、がんが進行し、肝臓や胆管、十二指腸など、
他の臓器に広がってしまうと、その先にある臓器も
一緒に切除する必要が出てきます。
そして、周囲の臓器を切除しても、がん組織を完全に
除去できないケースが多いとされていて
その為、再発のリスクが常に高いといわれています。
年齢や体力、がんの他の臓器への広がり度合いによって
手術が難しい場合やがん組織が除去できていない場合は、
抗がん剤、放射線療法を組み合わせて治療を行うことになります。
胆嚢がんの治療で気になる合併症は、
手術によって取り除く臓器が増えることで、
合併症を起こすリスクはかなり高くなります。
肝臓の場合は、肝不全、胆管を取り除く場合は、
腹腔内に胆汁が漏れるなどです。
早期の場合であれば、予後は良好とされています。
既に進行している胆嚢がんの場合は、
5年生存率は極めて低く、膵臓がんとともに
完治させることが難しいがんとされています。
その為、早期の段階で見つけることが極めて重要になります。
定期検診などでポリープが見つかった場合などは
一度詳しい検査を受けておくようにしましょう。
胆嚢がんの治療後や療養生活で最も大切なのは食事です。
特に脂の摂取には十分注意をして、低脂肪で、
消化の良いものを摂るようにすることです。
過剰なストレスも血液を始め、体液の循環を悪くしてしまうので
リラックスした環境を整えることも大切になります。
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