
胸焼けはみぞおちから胸の下あたりが
焼け付くような感じがして、チリチリしたものが
喉の方へあがっていく感じがする症状です。
横になると症状がひどくなり、人によっては、
胸焼けから、夜眠れなくなってしまう場合もあります。
胸焼けを起こす原因、胃酸の逆流です
胸焼けは、食道へ胃酸が逆流することから起こります。
食べたものを消化する胃酸は、PH1~1.5の強酸性です。
その強い酸が何度も逆流してくると
食道のほうの粘膜は、炎症や潰瘍を起こします。
胸焼けはこの胃酸の逆流によって起こります。
これが”逆流性食道炎”という病気ですね。
逆流性食道炎は、欧米化した食生活への変化によって、
男女を問わず、大変増えている病気です。
肥満の人や腰が曲がった人などに多く見られます。
大食をした後、2時間くらいの間に、
胸焼けなどの症状があらわれてくるのが特徴です。
逆流性食道炎から食道がんを起こさないように
シッカリ治療を行うことが必要ですが、
ココでは、不快な胸焼けを防ぐ為に必要なことを
食事の面や生活の仕方という点から書いていきます。
◇ 食事の仕方
食事は一度に食べ過ぎないようにすることです。
急いで食べると空気も一緒に飲み込んでしまい、
胃をふくらませ、ゲップがでやすい状態をつくることになり、
胃酸の逆流を起こしやすくなります。
食事を済ませた後にすぐ横にならないことも大切なことです。
それと寝る前の食事もNG!
◇ 食べ物、飲み物
酸性度の高いものは胸焼けを起こしやすくなります。
お酒、炭酸飲料や栄養ドリンクは飲まないようにしましょう。
果物も意外と酸性度が高いので、
胸焼けがあるときには控えるようにすることです。
香辛料など刺激の強い食べ物、酸味の強いもの、
カフェインやアルコールの摂り過ぎ、また脂肪分の多い食べ物は
胃もたれになりやすいので注意しましょう。
飲み物は、水(アルカリイオン水)か緑茶系統のものが良いです。
適度な水分補給は、強酸性の胃酸を薄めることで、
胸焼けの解消が期待されます。
但し、胃の温度を冷やしてしまうような
冷たい飲み物は良くないので、できれば人肌のものか
常温の水を飲むようにします。
食べ物は、大根やカブなど消化酵素のジアスターゼを
多く含んだ食べ物を摂りましょう。
キャベツは、昔から胃粘膜を保護してくれる
食べ物として知られています。
そして、オススメなのがガムを噛むことです。
逆流性食道炎は、食事をしてから1~2時間後に起こりやすいので、
その時間帯に合わせて、ガムを噛むようにしておけば
ガムを噛んで増えた唾液で、胃酸を薄めてくれます。
胸焼けを防ぐには、毎日の生活にも気をつけましょう。
運動、姿勢、腹圧の三つが、胸焼けを防ぐ大切なポイントです。
肥満は胃酸の逆流を起こしやすくなるので
その意味でも適度な運動を行うことが必要になります。
運動では無理をしないこと、運動自体に
ストレスを感じていると、逆効果になります。
普段、あまり運動していない人は、軽いウォーキングがオススメ。
有酸素運動により血流も良くなり、
歩くことで腸が適度に刺激され、蠕動運動がよくなります。
また、背筋を伸ばして歩くことを意識することで
前かがみの姿勢もよくなり、胃酸が逆流を防いでくれます。
運動を行うときに気をつけたいことは
胃酸の逆流を促進させる腹圧がかかるような事は
避けるようにすることです。
また、横隔膜を鍛えることが、胃酸の逆流を防いてくれます。
動画・横隔膜を鍛えるマッサージ
お腹を強く締め付けないことが大切です。
ベルトや帯、コルセットなどは余裕をもたせるようにしましょう。
肥満や便秘をさけること、
妊娠中は胃が圧迫されるので、注意が必要です。
姿勢は、なるべく腰を伸ばすようにします。
胃を圧迫する腰の曲がった状態、前かがみの姿勢は
できるだけ続けないようにしましょう。
就寝は頭の高い姿勢で、横になると胸焼けがする場合は、
枕や座布団を重ねるようにします。