
首のこりを解消することで、長く続いていた
身体の不調が全くなくなってしまう人もいると言われています。
専門医のなかには、身体のどの部位よりも
大切なのが首と提唱している方もいるくらい、
首は健康維持にとって大切な箇所であるかもしれません。
首にはたくさんの筋肉があります。
そして筋肉が頚椎を複雑に包み込んでいます。
その筋肉の間に神経が走っています。
とくに首のうしろの筋肉の隙間には、
頭痛を生じさせる大後頭神経が走っていて、
首の筋肉の周辺には、脳や脊髄からでた
神経の末梢部が縦横に分布しています。
首の筋肉が異常にこってしまうと
周辺の神経や血管を圧迫し、血流や神経の情報伝達が
悪くなることで不調を招いていきます。
脳は身体の司令塔である為、
ホルモン系や免疫系の働きが悪くことにもつながり、
それにともなう様々な不調などの
原因になると考えられるわけです。
仕事などで首の筋肉を酷使したり、
首にムチウチなどの外傷を受けたりすると、
首にこりが起こります。
この首こりが、首の中にある神経や血管に、
悪影響を与えるため、頭痛、めまい、吐き気、
自律神経失調症などの症状が現れやすくなります。
自律神経の調子が悪くなると、
安静にしていても動悸がしたり、血圧が不安定になったり、
微熱、胃腸障害、ドライアイなども起こります。
体全体にだるさが残ったり、吐き気をもよおす、
汗が異常にでる、何となく目が見えづらくなる、
瞳孔が大きくなって明るいところでも瞳孔が閉じなくなる、
天気が悪くなり始めると体全体が不調になる、
手足が冷え、頭がのぼせて頭が熱くなる
胸が痛くなったり圧迫されるような感じが出てきます。
これらはいわゆる不定愁訴です。
これがさらに悪くなると、首の筋肉の異常が、
原因の頸性うつ状態、パニック症候群、慢性疲労症候群等の
重い症状が出てくる場合もあります。
首のこりが重症化にむかうのは、最初の軽い症状を
ケアをしないまま、放置してしまうことにあります。
毎日起こっている軽い首のこりを慢性化させないことが大切!
こりが硬くなってくると、血液の循環が悪くなるので、
時間ととともに症状が悪化していきます。
首の筋肉が硬直化するまえに、こまめに休息を入れて、
元の状態にまで回復させるようにしましょう。
首のこりを促進させてしまうようなポイントは次の5つです。
①、冷え、首を冷やしやすい環境で生活している
②、姿勢、パソコン作業など同じ姿勢で仕事をする人
③、緊張、絶えず緊張感を伴う仕事に身を置いている人
④、疲労、その日の疲れが十分にとれないまま次の日を迎える人
⑤、外傷、運動や事故で過去に首を傷めた経験がある人
こうした環境にある人は、首の筋肉が硬直しやすい状態にあります。
二重にも三重にもこれらのポイントが重なってくると
慢性的な首のこりを起こしている可能性がかなり高いですね。
逆に言えば、これらのポイントから離れるような
工夫をしていけば、首のこりが解消されていく可能性が大です。
首のこりが体全体の不調に進行してしまう前に、
考え方やライフスタイルを変える意識を持つようにしましょう。