
体の免疫力の70%が腸にあると言われています。
それだけ、腸内フローラ・腸内環境を整えることが
病気予防やその改善に重要な働きをしています。
悪玉菌優位な状態は、腸の老化を進行させ、
反対に善玉菌優位な状態は、免疫バランスを整え、
体の抵抗力をウンと高めてくれます。
腸内フローラを改善するには、食生活が大切になってきますが、
食生活に気をつける以外にも
日常生活のちょっとした工夫をすることで
腸内バランスを整えることができます。
運動、入浴、睡眠など、食生活以外で、
腸内フローラを改善していくための方法を紹介します。
1日中、座ったまま過ごしていることが多くなると
便秘気味になると言われるほど、運動不足は、腸の機能低下を
招いていしまいます。
特に机に向かって仕事をする時間の多い人は、
なるべく体を動かす工夫が必要です。
そして、腸の働きをよくする理想的な運動が”ウォーキング”です。
腸の機能は自律神経では、副交感神経が担当しています。
副交感神経は、リラックスしている時に優位になりますが、
軽めのウォーキングは、副交感神経を優位にするので最適です。
逆にきつめの運動は、交感神経を優位にしてしまうので
腸の働きという面から見ると、適した運動ではありません。
運動不足から、便秘気味になっている人は
腸の筋肉が衰えていることも考えられれます。
排便する時には、食物繊維の刺激と腸の筋肉の強さが
関係しているからです。
腸の筋肉を鍛えるのに効果的なのが、
お腹の周囲の筋肉を鍛える”腹筋”です。
適度に腹筋がついていると、腸の筋肉もついてきます。
ただし、何十回もやる必要はありません。
1日に2~3回でも十分。
その代わり、最大の力をイメージしながら行うことです。
そして、毎日、習慣として続けることが大切になります。
腸内フローラの善玉菌は温かい環境を好みます。
体を温めると血流が良くなり、腸の働きも改善されていきます。
現代人にはお風呂に浸からず、シャワーで済ませてしまう人が
多いですが、それでは、お腹を温めることには適しません。
湯船にシッカリ浸かりながら、その状態で、適度に腸を
刺激するようにすることが大切です。
バブなどを入れて、炭酸泉にするか、
予算があれば、水素風呂にすると、温熱効果も上がり、
腸の血流も改善してくれます。
また、入浴中は手の平で、腸をマッサージしたり、
腸をもんだりして適度に刺激を与えるようにしましょう。
特に乳酸菌は腸の温度が上がることで増えていくので、
入浴以外にも、カイロや腹巻を活用しながら、
お腹まわりを中心に温めることで腸の機能を良くしておくことです。
睡眠不足になると腸の活性化にはマイナスです。
夜、遅くまで起きていると、お腹が張った感じになってきますが
これは腸内フローラが乱れている証拠です。
睡眠中は、副交感神経が優位になっています。
そして、脳が休んでいる時にも腸は活動しています。
便の移動が活発に行われのも睡眠中になります。
その為、不眠や睡眠不足の状態が長く続いていると
腸の機能低下を招くことになり、腸内細菌のバランスを崩します。
腸内では、善玉菌がセロトニンの前駆体を生成しますが、
このセロトニンを経て、睡眠ホルモンのメラトニンをつくります。
腸の状態が良ければ、睡眠の質もよくなりますから、
睡眠の質と腸内フローラの状態には相関関係が働いるわけです。
強力な免疫細胞のナチュラルキラー細胞の多くは、
腸に存在しています。
免疫力を高めるには、このナチュラルキラー細胞を
活性化させる必要があります。
その効果的な方法が、笑うことです。
その反対に、ストレス過多で不機嫌な気持ちで過ごしていると、
自律神経のバランスが崩れて、
下痢や便秘を引き起こしやすくなります。
笑顔で楽しく過ごすことが腸内環境と免疫力アップにつながります。
特に楽しくなくても、笑った顔を意識するだけでも
楽しい感情が湧いてくるのが人の体の仕組みです。
健康に役立つ体の仕組みは、上手に活用したいものですね。
食生活に気をつけることとと同時に
こうした普段の生活でできることを意識することが
腸内フローラを鍛える生活になります。
毎日の積み重ねですが、実感が伴えば楽しくなるもの、
食生活の改善とともに、普段の生活でも
腸内フローラがよくなることを続けてみましょう。