
日本人の8割が一度は腰痛を経験すると言われています。
国民生活基礎調査によるデータでは、
男性では1位、女性も肩こりに次いで2位となっているほど、
日本人にとっては、腰痛はきっても切れない症状です。
しかし、腰痛の85%の原因については
まだ、ハッキリ解明されていないというのが実情のようですね。
腰痛の原因は様々で、椎間板の一部が背中側に飛び出し、
神経根が圧迫されて下肢痛を伴う腰痛の”椎間板ヘルニア”
椎間板や椎骨が加齢に伴い変形して起こる”変形性腰椎症”
骨粗鬆症による圧迫骨折などがあります。
腰椎や椎間板などの骨格系のトラブルによる腰痛は
X線検査やMRI検査などで原因を
特定することができることもありますが、
腰椎や椎間板などに異常が見られず、
原因が明らかでないものも多くみられます。
筋骨格系以外で腰痛を起こすものには、消化器系の病気や
婦人科系の病気などがあります。
食欲不振や腰痛などの症状を伴う場合は、
消化器の病気の可能性があります。
また、月経時に腰痛が起きたり、痛みが強くなったりする場合は、
婦人科の病気の可能性があります。
腰痛の原因として、精神的なストレスが
原因になっている場合があります。
ストレスを感じると、交感神経が活性化して、
腰椎周囲の筋肉が収縮します。
筋肉には血管や神経が通っていて
収縮した筋肉によって、血管や神経が圧迫されます。
血流が悪くなると、筋肉疲労が生じ、腰痛として自覚されます。
また、神経が圧迫されると直接痛みとして認識されます。
痛みを感じると、筋肉はさらに収縮し、
腰痛悪化の悪循環をたどることになるわけです。
ストレスが腰痛の原因になっている場合、
痛み止めの薬を飲んでも効かないことも多く、
場合によっては、鎮静剤やある種の向精神薬などが
処方されることがあります。
薬を利用しても、改善しない場合は、
心理学的なアプローチが必要になる場合があります。
ストレスからくる腰痛の悪循環を断つことについては、
以前「ためしてガッテン」で、紹介されていました。
寝たきりになるほどつらい腰痛であるのに、
腰骨には異常が見られなかった女性が、
子犬の世話をするようになってから、
驚異的に腰痛の症状が改善されていったという症例でした。
福島県立医科大学に通っている患者のAさん(62才・女性)です。腰骨にはなんの異常もないのに、寝たきりになるほどの腰痛がありました。現在は家事ができるまで回復したAさん。きっかけは夫が子犬を買ってきたこと!子犬にエサを与えたり、世話をしたりする中で、痛みを考えることが減り、活動量が増えたことで、痛みの悪循環から抜け出し、脳の鎮痛システムが再び働きだしたと考えられています。
引用元:ためしてガッテンよ
そして、番組では腰痛の悪循環サイクルを
次のように紹介していました。
痛みが心配(ストレス)→運動不足(ストレス)→
周囲に理解されない(ストレス)→脳の鎮痛作用が低下→さらに痛い
”病は気”からは、腰痛と密接に関係しているのかもしれませんね。
そして、睡眠不足などでも腰痛の原因になるので、
良質な睡眠と休息をとるようにして、なるべくストレスを
ためないようにすることです。
鍵になるのが、主体性をもった生活をしているかどうかかと。
腰痛はよくある症状だけに、自己判断で対処しまいがちになります。
腰痛のなかには重大な病気が背景にある可能性があります。
◇ 気をつけないといけない症状とは
どんな姿勢をしていても痛む
筋骨格筋の腰痛は痛みの少ない姿勢を
みつけることができるのですが、
どんな姿勢をしていても痛み、
安静時も痛む場合は注意が必要です。
痛みが4週間以上続いている
痛み止めが効かず、日に日に痛みが強くなる
腰痛以外の症状を伴う、
下肢の脱力、38度以上の発熱、
排尿障害、体重減少など。
上記の症状に心当たりがあれば、
早期に、医療機関で診察を受けるようにしましょう。
腰痛になるキッカケをつくらなようにする為に
普段から気をつけたい点を上げておきます。
寝るとき
あおむけの場合は、膝の下に
クッションなどを入れて、寝るようにし、
腰への負担を軽くする
椅子に座るとき
椅子に深く腰掛け、膝の高さが足の付け根より
少し高くなるようにして座る
座るとき
あぐらよりも正座をして座ったほうが
腰に負担がかかりません。
ものを持ち上げるとき
膝を曲げて体に近づけて持ち上げるです。