
メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンです。
主に、睡眠と覚醒のサイクルをコントロールする働きをしています。
睡眠をとっている時に分泌され、朝目が覚めると分泌がストップします。
メラトニンの分泌量は、太陽が沈む時間帯から徐々に増え
夜中の2時頃に最も分泌量が増えてきます。
夜の10時頃から夜中の2時頃までが、細胞の新陳代謝が
最も活発に働いている時間帯で、この時間帯には、成長ホルモンの分泌も盛んになります。
年齢的には、メラトニンの分泌量は、成長期が最も多く
その後、20代後半を過ぎてくると急速に分泌量が低下してきます。
中高年になってくると、なかなかよく眠れないなどの
睡眠障害が起こりやすくなります。
メラトニンの分泌量の減少もその原因のひとつになります。
メラトニンは、レム睡眠と呼ばれる夢を見る段階を制御することなく、
鎮静剤や睡眠薬のように副作用を起こすことのない天然の睡眠薬。
メラトニンは、時差ボケを和らげ(体内時計をリセット)
筋肉痛や小児の睡眠障の治療にも役だっています。
強力な抗酸化作用があり、寿命を延ばす、気分をよくする
免疫システムを強化するなどの働きもあります。
また血中コレステロールを低下させて心臓病を予防する
可能性もあると言われています。
がん細胞(特に乳がん)の抑制效果があるとのデータもあります。
その他にも、認知症を予防する効果や抗加齢效果が
期待できるとの効果もあります。
加齢とともに分泌量が減ってくるとメラトニンですが
生活上の工夫や食べ物に注意を向けることで、分泌量が減るのを
抑えること可能。
メラトニンは、暗いところで寝ている間に分泌され
明るくなると分泌を弱めてしまうホルモンなので
メラトニンをたくさん分泌させる為には、睡眠をとる時には
光の刺激を受けないようにして、睡眠をとることが大切です。
夜に暗い部屋で寝ていても急に明かりをつけるだけで
たとえ寝ているその人が目覚めなくてもメラトニンの分泌は
即座にストップしてしまいます。
睡眠をとる時は、部屋の中の間接照明などは全て消すようにしましょう。
薄いカーテンから外の光が入ってくるようであれば
遮光カーテンに替えて外の光を遮断するようにしましょう。
寝る前には、ゆっくりリラックスして深い睡眠をとり
朝起きたらカーテンをあけて、太陽の光を浴びる
メリハリのある生活習慣が、睡眠のリズムを整え、
メラトニンの分泌を促す為に大切です。
脳内ホルモンにセロトニンというホルモンがありますが
メラトニンは、このセロトニンが分解されることで出来上がります。
※ メラトニンが含んでいる食べ物はありますが
その含有量が少ない為、メラトニンを増やすには
セロトニンを増やすこと考える方が現実的です。
セロトニンは、主に、トリプトファンという必須アミノ酸を
原料として、出来上がっている脳内物質です。
その為、トリプトファンを多く含んだ食べ物をとることが
メラトニンの生成に深く関係してきます。
トリプトファンを多く含む食べ物には
バナナ、アーモンド、高野豆腐、牛乳、チーズ、卵などがあります。
できれば、植物性のものでいきたいものです!
必須アミノ酸のトリプトファンの摂取
セロトニンの生成、そして、セロトニンが分解されて
メラトニンが生成されるという流れです。